HOW NON FICTION STORY

ノンフィクションストーリー障がい者の方と企業、
双方にとっての
ハッピーをつくるために

prologue

入社2年目で、初めて行政から誘致された重要なプロジェクトの責任者を任されたら、どうするだろうか? もしかすると物怖じする人が多いかもしれない。しかし、星田真紀のモットーは「迷っている暇があったら、とにかく動く!」。ちょっとの不安と新しいことができるワクワク感を胸に、彼女の奔走の日々が始まった。

株式会社エスプールプラス
障がい者雇用支援事業部 リーダー

星田 真紀

2015年入社

星田 真紀

STORY01課題発見

えっ、初めての誘致案件の管理者が私!?

まさか、うそでしょ!?――と、最初はそう思いました。何しろ私は、入社2年目で本社での営業経験しかなかったからです。しかも、責任者を任されることになった「わーくはぴねす農園 あいち豊明ファーム」は、同事業で初めて行政から誘致していただけた、いわば試金石のようなもの。しかも初めての転勤、土地勘のない愛知だったこともあって、正直、不安もありました。
でも、新しいことにチャレンジできることに、少し(いや、かなり)ワクワク感がありました。また、もともと「わーくはぴねす農園」という画期的なビジネスモデルに惚れ込んでいたというのもあります。この事業は、働きたい障がい者の方を募集して職業訓練を実施するとともに、雇いたい企業に訓練をした人材を紹介し、企業・求職者双方がマッチングすれば、障がい者専用の農園の一部を借し出という仕組みです。加えて地元の高齢者を農園管理者として企業に紹介し、地元のシルバー雇用にも貢献しています。このプロジェクトの一責任者として、自分がどれだけできるのかを試したい、そんな気持ちが芽生えていました。

STORY02発想転換

大事なのは“ハッピートライアングル”

「とにかくやってみよう!」という前向きな気持ちで愛知県豊明市に乗り込みましたが、最初の頃は、空回りしっぱなしでした。初日から農場に行ったり、企業を訪問して農業支援を紹介したり、できるだけいろんなところに足を運びましたが、契約をいただく企業も、就労者も増えないままでした。そんな折、あいち豊明ファームに携わっているメンバー――障がい者の就労をコーディネイトする障がい者就労事業部、農園を管理する農園管理事業部と食事をする機会があり、それぞれの部署での課題や不満を聞くことができました。その時、「そうか、自分だけでがんばろうとするばかりで、各部署の連携が足りなかったんだ!」と気づかされました。
そこでメンバーには「営業、就労、農園それぞれの課題を共有して、お互いに助け合うことできっとうまくいきます。“ハッピートライアングル”で、あいち豊明ファームを大きくしましょう!」と伝えました。これがきっかけで、何かトラブルがあってもすぐにほかの部署がフォローするなどチームとしてうまく機能するようになり、お客様の満足度も上昇。その結果、お客様は大型契約を含めて新たに5社が加わり、就労者は30名から84名へと大きく増えました。

STORY03創意工夫

ご両親からいただいた言葉に感じた“喜びと責任”

現在、「わーくはぴねす農園」は全国8カ所にあり、就業する障がい者従業員は851名、シルバー管理者は280名にのぼり、163社のお客様にご利用いただいています。エスプールプラスでは2カ月に1回、事業スタッフと就労者のご両親がコミュニケーションを図る「親の会」を催しており、あいち豊明ファームでも開催しています。
この会のなかで、あるご夫婦から声をかけていただきました。お話を伺ってみると、私が誘致した企業に就職した方のご両親でした。「働けると思っていなかった息子に就労機会を与えてくれて、しかも日本を代表する企業に就職させてもらって、本当に感謝しています」――その言葉に胸が熱くなると同時に、担っている責任の重さとやりがいを強く感じました。
しかし、障がい者雇用に悩んでいる企業や働きたいと望む障がい者の方は日本全国にまだまだいます。ですから、今後は「わーくはぴねす農園」だけでなく、新規事業の立ち上げを積極的に企画・提案し、一人でも多くの障がい者の方に「働く喜び」を味わっていただき、それによって企業もハッピーになっていただくこと。それが今の私の目標です。